福祉・医療スキルアップ移住推進事業

介護職を通して「人生の軸」を見つけた
若き介護福祉士

鎌倉聖崇(かまくらきよたか)さん(23歳)/ 中津市在住 / 所属:特別養護老人ホーム いずみの園(大分県中津市水添2744)

これまでの経歴を教えてください

高校卒業、自動車の部品製造関係の職場に就職したのですが、「何かが違うのでは?」と漠然とした想いが募り、最初の職場は3〜4ヶ月で退社してしまいました。その後、地元の飲食店でアルバイトをしながら生活していたのですが、いつも心の中では「これではダメだよなぁ」の想いを持っていたのを覚えています。そんな生活が1年ほど続いていた時に、現在の施設長に声をかけて頂き、思い切って福祉の道に入ってみました。

当初の仕事、職場の雰囲気はどうでしたか?

もちろん最初は、右も左も分からず…正直、辛いと思うことも多かったのですが、その都度、先輩たちに助けてもらいながら、そして何より、ご利用者様方にも毎日優しい言葉を頂き頑張れたと思っています。

利用者さんの「死」から頂いたもの

特に辛かったのが、私が担当するご利用者様が初めて亡くなった時です。もちろん、私なりに全力でご利用者様の人生に寄り添ってきたのですが、初めての経験ということもあり、すごくショックで…「もっとしてあげられたことがあったのでは?」と泣きながら落ち込んでいたのですが、ご家族から「あなたが担当してくれて良かった。ありがとう」との言葉を頂いた時、心が救われたと同時に、素直に嬉しさ、そして初めて「大きなやりがい」を感じることができました。その経験が、今、担当しているご利用者様との関わりにも絶対に活きています。

その後は順調にキャリアを積み重ねていけたのですか?

いいえ…実は一度この仕事を辞めようと考え、工場の中途採用試験を受けようとしたことがあったのですが、先輩たちが「資格を取ってからでも遅くない」「一緒に働こう」とこの仕事から離れかけた私を呼び止めて、再び受け入れてくれたことがあり、その時に完璧に「福祉の道を進む」とスイッチが入り、介護福祉士の資格取得を目指すことになりました。

資格取得の道は厳しかったですか?

はい。仕事をしながらの学びは大変なところも多かったですが、これも先輩達に助けられました。分からないことを丁寧に教えて頂いたり、サポートして頂いたりしながら学びましたが、一度目の試験は不合格でした。しかし、今までの自分とは違い、1年後に向けて苦手な科目を重点的に勉強しました。分からないことは先輩に聞くと丁寧に教えてくださいました。そして仕事と学びの両立を続け、今年合格できました。皆さんに本当に感謝しています。

ご家族はどのようなサポートをしてくれていますか?

妻と生まれたばかりの息子がいるのですが、妻は保育士をしているので、業種は違えども共通点も多いと思います。そこで、お互いの大変さを共有しあったり、励ましあったりすることで力をもらっています。また、大分は子ども達が楽しめる自然や公園が近場に多いので、休日は家族でお出かけし、自然の中でリフレッシュしてまた仕事に打ち込めることも大きいです。子育て中の方には、無料で&自然で遊べるスポットが多いのも大分の魅力ですよ(笑)

20代からみての大分の素敵なところは何ですか?

大分県というか、私の地元が中津市になるのですが、やはり「鶏の唐揚げ」です!聖地ですから!(笑)個人的には名店「鳥しん」というお店の「胸肉の唐揚げ」の程よいジューシーさがたまらなく美味しいので、是非一度食べてみてください。&自然で遊べるスポットが多いのも大分の魅力ですよ(笑)

大分県で介護福祉士を目指している方へ一言

先輩や多くの福祉関係の方と交流を持ってきましたが、福祉に関わる人は「とにかく優しい人」が多いと思います。そして、仕事をやっていくうちにご利用者様からの信頼も得られ、それが自分のやりがいになっていく素晴らしい仕事だと思っています。私もそんな方々に囲まれながら、次は喀痰吸引の資格を取得し、さらにご利用者様のお役に立てる介護福祉士になりたいですし、自分も多くの先輩に支えていただいたので、今後は後輩を支えられる人物になりたい。と思っています。ぜひ、福祉へ興味を持って、一緒に楽しく働きましょう♪